人生を豊かにする生涯学習

生涯学習っていったい何?

最近、「生涯学習」という言葉をよく耳にしますが、その意味について具体的に意識したことがある人はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

今回はそんな「生涯学習」とは一体何なのかみていきたいと思います。

学習と勉強の違い

皆さんは「学習」と「勉強」のちがいについてご存知でしょうか。

勉強という言葉を聞くと、学生時代に勉強は苦手だったなとか、テスト前の勉強が苦痛でしかたなかったなど拒否反応を起こす人も少なくないでしょう。

勉強という言葉には字面の通り「強く勉める」、「がんばってなにかを学ぶ」という意味があります。

それでは「学習」はどうでしょうか。

学習には、「学んで身に付ける」という意味合いがあり、それは学校で習うような教科や勉学に限ったことではないのです。

例えば子どもが「お母さんの機嫌がよくないときは怒られるからお菓子をねだるのはやめておこう」と考えるのも、日常生活から学習したことといえます。

また、勉強するという行為は人間のみが行う行為ですが、学習するという行為は多くの動物が日常的に行っている行為でもあります。

例えば、有名なパブロフの犬の話がありますが、パブロフの犬は「ベルが鳴ると餌がもらえる」と学習したので、ベルの音を聞いただけで条件反射として唾液が出るようになったのです。

人工知能であるA.I.が学習するという話も耳にしたことがあることでしょう。

このように、「学習」には「勉強」よりも広義の意味があります。

生涯学習社会は法律で規定された日本が目指す社会の一つ

文科省によると、生涯学習とは、「人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち、学校教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々な場や機会において行う学習の意味を指す言葉」として用いるとしています。

それだけでなく、「生涯学習社会を目指そうという考え方・理念自体を表している」こともあるとしています。

それに加えて、「生涯学習社会」とは、「人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される」社会であるとされています。

改正教育基本法第3条においても、「国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。」とされ、「生涯学習の理念」として、生涯学習社会の実現に努めることが規定されています。

文科省はこのように、生涯学習社会の構築が必要だとしているのです。

理由は大きく分けて3つあります。

1.社会や経済の変化に柔軟に対応しなければならない

まず、私たちは科学技術や経済、社会の目まぐるしい変化に対応するため、絶え間なく新しい知識や技術の習得を迫られているという背景があります。

こうした学習需要に社会が対応していき、個人のスキルアップや経歴が向上されることは、社会基盤を築く人材育成にもつながり、ひいては日本社会全体の経済の発展に貢献するだろうとされているのです。

2.自由時間が増えたために精神的な充実を図る需要がある

次に、社会が成熟化したことに伴って、自由時間が増えたことで、生きがいや心の豊かさのための学習需要が増大しているといいます。

これらの学習需要に社会が対応して基盤整備をすすめることは、個人の自己実現だけでなく、地域社会の活性化や、青少年の健全育成、高齢者の社会参加など、社会全体に有意義であるとしています。

3.学習の成果を評価することで学歴社会の弊害を是正

そして、生涯学習の基盤を整備し、学歴だけに限らず様々な「学習の成果」が適切に評価される社会を築くことで、現代の課題の一つである学歴社会の弊害を是正することにつなげたいという背景があるのです。

学習意欲が低下しているのは子どもたちだけではない

文科省が目指している生涯学習社会の実現とは裏腹に、「授業以外で学ばない子が増えている」「詰め込み型教育がよくない」など、学習意欲が低下している子どもが増えているといわれていますが、学習意欲の低下問題は子どもたちに限ったことではなく、現代の多くの社会人にも当てはまるといいます。

リクルートワークス研究所の調査によれば、「最近1ヵ月間に自分の意思で学び行為や活動を行った社会人」は5人に1人しかいなかったといいます。

理由は、例えばやりたいことと全く違う仕事をやり続けなければならないとか、スキルを身につけてもキャリアアップできるのか見えてこないとか、激変する社会構造にこれまでのやり方ではついていけなくなった等、外的要因はたくさんあります。

日々の中に学習意欲が刺激されることが隠れているかも

このように学習意欲が低下しているといわれている昨今ですが、何か特別なスキルを身につけたり、資格などの勉強をすることだけが学習ではありません。

生涯学習の定義にも「趣味など様々な場や機会において行う」とされているように、どんなことからでもそこから学ぶ意義や楽しみを見つけられれば、精神的な充足感や心豊かに生活していくことができます。

そしてそれは長い人生を生きていく私たちにおいてはとても重要なことといえるでしょう。

「最近なにも学習してないしやる気も起きない」とあなたが感じていたとしても、少し意識して日々の中の出来事や自分の趣味を顧みれば、無意識に学習していることもあるかもしれません。

また、そこから少し知識を発展させようとすることで、新たな学習活動に手を伸ばすことも決して難しいことではありません。

まずは自分の趣味や好奇心の赴くことからでも学習意欲を刺激するものがないか、意識を向けてみましょう。

参考:http://タブレット学習おすすめ.com/

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